【多治見市モザイクタイルミュージアム】タイルの楽しさに触れ、新たな可能性を生み出すミュージアム
- PREFECTURE
- 岐阜県
館内には膨大なタイルのコレクションを基盤に、この地域で培われてきたタイルの情報や知識、技術を発信しており、タイルの楽しさに触れることができます。
岐阜県多治見市笠原町2082-5
見たことがないのになつかしいミュージアム
『多治見市モザイクタイルミュージアム』の設計は、独創的な建築で世界的な評価の高い建築家で、同博物館の名誉館長を務める藤森照信氏が担当。
すり鉢状に傾斜した地面と、そこに立つ土の壁。タイルの原料を掘り出す採土場をモチーフにしており、タイルの原料を掘り出す「粘土山」を思わせる外観は、地場産業のシンボルとして、なつかしいのに新鮮な、不思議な印象を与えます。
モザイクタイルミュージアムを設計した藤森氏は、「建築物を構成する素材の中で最も根源的なものは何か」という問いに、「土」と答えています。タイルもまた、土を焼成して作る建材のひとつであり、土という原点を形にすることで、そこから生まれ、人の暮らしを彩ってきたタイルの変幻自在な魅力と、これからの豊かな可能性を示唆しています。
タイルの生産地による、地域産業文化を一望できる常設展示
館内には2階から4階まで3つの展示室があり、それぞれの階でタイルの異なる表情を感じることができ、多治見市のタイル産業を一望できる貴重なアーカイブとして、後世に継承し、新しい利活用の可能性を追求しています。
2階展示室は一般財団法人たじみ・笠原タイル館が直接管理する産業振興のエリア。2019年に展示内容を一新し、今まさに流通しているタイルを、実際の生活の中でどのように活用したらよいかを、「タイルのある生活」として16のシーンに分けてご紹介しています。それぞれの空間をインテリアデザイナーが提案するデザインに基づいて作りこんであり、展示されているタイルは、コンシェルジュカウンターで注文することもでき、タイルに関するご質問は何でも承っているとのこと。
3階展示室は、多治見のモザイクタイルの製造工程や歴史がたどれるコレクションを展示しています。タイル産業の歩みを記した年表や今となっては貴重な昭和のタイルの見本、そして製造工程と歴史を説明する映像も流れています。併設のギャラリーでは、タイル産業や歴史、アートなどに関する独自のテーマを設けて企画展示を行っており、コレクション展示の方もそのテーマに合わせて展示替えを行っています。
薄暗い大階段をのぼり、4階の扉が開くと、床から天井まで白いタイルに覆われた空間が広がっています。台座の上や壁面にちりばめられているのは、地元を中心に各地から収集されてきたモザイクタイル画の壁面や、銭湯の絵タイル、洗面や風呂など。昭和時代には日常風景の中に溶け込んでいたようなタイル製品が、藤森照信氏のディレクションにより、見たことのないような非日常の空間を作り出しています。
体験工房とミュージアムショップ
館内1階にある体験工房では、お好きな小物にモザイクタイルを貼って、自分だけのオリジナル作品をワンコイン(500円)で作ることができます。タイルの色や形、サイズも自由自在。小さなお子様も楽しく簡単に作ることができます。モザイクタイルコースターやフォトフレームなど、ご用意した小物からお選びいただけます。ご予約や詳細については公式ホームページをご覧下さい。
また1階のミュージアムショップには、タイルを使ったアクセサリーや箸置きから、館内の内装に使われているタイルといったアイデア次第で使い方が広がるアイテムまで、地元のタイルメーカー製品やモザイクタイルミュージアムのオリジナル商品をバラエティ豊かに揃えています。
イベントや企画展示も豊富!
『多治見市モザイクタイルミュージアム』では、様々な企画展示やイベントを開催しております。
ミュージアムを起点に日本一のタイル産業のまち、多治見市笠原町にある様々なタイル工場を巡るツアー「サイクリング&タイル工場見学ツアー」では、館内の解説付き見学や、たじみDMOの「たじみレンタサイクル」電動アシスト自転車を活用した爽快なサイクリング、タイル工場でのレアな体験・見学などができます!他にもナイトミュージアムや、展示されていたタイルパネルのプレゼント、やきものやタイルの歴史を学ぶことができる企画展示など様々!開催中・開催予定のイベント・企画展示については、公式ホームページをご覧下さい。