【足助(香嵐渓)】どこか懐かしい風景が残る、歴史と伝統、創造の町

足助(あすけ)町は、愛知県で初めての国の重要伝統的建造物群保存地区(通称:重伝建)に選定された歴史ある町です。

尾張・三河から信州を結ぶ伊那街道(中馬街道)の重要な中継地にあたり、物資運搬や庶民通行の要所として栄えました。重要な交易物であった塩はここで詰め替えられ、「足助塩」「足助直し」と呼ばれました。安永4年(1775)の大火で町並みの大部分は焼失しましたが、防火のために漆喰で軒先まで塗り固めた塗籠造りの町家が残り、江戸時代後期から明治末までの商家町の面影を今に伝えています。
名称
足助(香嵐渓)
住所
444-2424
豊田市足助町宮平34-1(豊田市足助観光協会)
営業時間
9:00~17:00(豊田市足助観光協会) ※施設は各施設にお問い合わせください
定休日
木曜日(豊田市足助観光協会) ※施設は各施設にお問い合わせください
電話番号

CONTENT

歴史遺産を歩く

「足助の町並み」には、江戸時代後期から明治末までに建てられた町家が多く残っています。
異なる家の造り「平入り型」と「妻入り型」が混在し、変化のあるノスタルジックな景観です。山間部の商屋町の風情が今なお色濃く残されています。

その中でも目を引くのは、国指定重要文化財「旧鈴木家住宅」です。近世は紙問屋、近代は土地経営などで財をなした大商家の屋敷です。主屋は、足助の安永の大火後、安永5年(1776)の建設で、敷地を拡張しながら座敷や土蔵を順次増築し、明治時代までに現在の姿となっています。また足助において最大級の敷地をもち、仏間座敷は地区内で最古の遺構であり、足助の大規模商家の発展過程を示すものとして重要な建造物です。

建物は豊田市に寄贈され、重要文化財として復原し、平成26年度からは保存修理工事をすすめています。

また令和5年8月4日からは部分公開が始まり、通りに面した主屋を間近でご覧いただけます。古材が醸し出す歴史的な空間を体感したり、江戸や明治の時代の商いや暮らしを想像したり、匠の技による修理の痕跡を見つけたりと、それぞれの楽しみ方でお過ごしください。

昔ながらの手作りの里『三州足助屋敷』(さんしゅうあすけやしき)

足助町には見学体験施設が充実しており、その中でも『三州足助屋敷』は、昭和55年に開館した施設で生きた民俗資料館といわれています。かつての豪農屋敷が再現され「炭焼き」「木地」「紙漉き」「機織り」など昔ながらの手仕事を見学できます。

手仕事の中には体験できるものもあります。「機織り」「藍染め」や、「竹細工」「独楽(こま)の絵付け」「五平餅作り」など豊富にあります。※詳しい内容は三州足助屋敷までお問い合わせください。

食事処「桧茶屋」では、手作りの五平餅や鮎の塩焼きなど山里の料理を楽しめます。喫茶店「堅香子」では屋敷で焼いた炭で焙煎する珈琲がおすすめです。

お土産なら売店「おいで屋」では、自家製の梅干、柚餅子、寒茶などの他、地元の銘菓や漬物も販売されています。

足助の2大イベント『中馬(ちゅうま)のおひなさん』と『たんころりん』

足助では伝統的な祭りや日本特有の鮎釣り、紅葉を楽しむ「香嵐渓もみじまつり」など多種多様なイベントが開催されています。その中でも足助の2大イベントは『中馬のおひなさん』と『たんころりん』です!

『中馬のおひなさん』は、2月中旬から3月中旬の1ヶ月間行われます。

このイベントは、足助の古い町並みに並ぶ民家や商家に古くから伝わるおひなさんや土びな(土人形)を玄関先や店内に華やかに飾り、道行く人々に町並み散策を楽しんでいただこうと始まりました。公営駐車場や協力店舗に置いてある『おひなさんマップ』を見ながら、おひなさん巡りを楽しむ、足助に春を呼ぶイベントです。『中馬のおひなさん』の詳細は足助観光協会ホームページをご覧ください。

足助のもう一つの大きなイベント『たんころりん』は、8月上旬から15日の日没後、古い街道沿いにたんころりんが並び、和紙を通した火の灯りが町並みを趣深く照らし出します。

『たんころりん』とは、竹かごと和紙で作った円筒形の行灯のことです。『たんころりん』というかわいらしい名前は灯りの元となる『ひょうそく』という道具の形がひょうたんの形に似ていることからその昔、『ひょうたんころりん』とか『たんころ』と呼ばれていましたが、今ではこの竹かごとひょうそくをひっくるめて地元住民から『たんころりん』と呼ばれています。

イベントで飾られる竹かごは、足助の竹(真竹)を裂いてひごを作り、地元住民一人一人が手作りしたものです。そのかごに、三州足助屋敷で漉いた和紙を貼りつけ、ひょうそくはシルバー人材センターのお年寄りが作ったものを使っています。このシンプルな行灯からもれる光は、柔らかく揺らぎ、見る者に懐かしさや安堵感を与えてくれます。平成14年から始まった小さなイベントが、住民の方々の協力を得て、今では『たんころりん』の数も600基を超え、足助の夏の風物詩として豊田市内外の方々に親しまれるようになりました。

秋の風物詩『香嵐渓』の紅葉

矢作川支流巴川がつくる渓谷、『香嵐渓(こうらんけい)』は、香積寺11世の三栄和尚が、江戸時代の寛永11年(1634年)に植樹したことがはじまりとされます。三栄和尚は、美しい自然を、より美しくとの願いを込めて、巴川ぞいの参道から香積寺境内にかけて、楓・杉などを、般若心経一巻を誦すごとに、一本一本植えていったといわれています。春には芽吹きの姿を、季節が移ろえば眩しいほどの新緑となり、夏には木陰を提供してくれます。そんな香嵐渓といえば何といっても秋の紅葉です。11月には、約4000本のもみじが紅葉し、黄や紅に染まった美しい景観は圧巻です。

人気の紅葉スポットは「飯森山」「待月橋」「香嵐橋」「もみじのトンネル」の4つ。

「飯盛山」は香嵐渓の中心に位置し、神の天下る神聖な山として古代より信仰の対象とされていました。山頂まで歩けば、古い町並みと紅葉の美しい眺めが楽しめます。

「待月橋(たいげつきょう)」は香嵐渓のシンボル的存在です。撮影スポットとしても大変人気があります。

赤いつり橋「香嵐橋」は香嵐渓の東側にあります。朝日がよく当たる場所で、そのまぶしい光に照らされた紅葉が巴川の水面に映ります。

「もみじのトンネル」は、香積寺までの参道が背の高いもみじで覆われているので、トンネルをくぐっているかのように見える人気の撮影スポットです。

また、例年11月の約1か月間の日没から午後9時までは、夜間のライトアップも行われています。昼間とは違った幻想的な雰囲気もお楽しみください。

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