【彦根城】彦根のランドマーク、国宝指定された5城の一つ

国宝に指定されているのは姫路城・松本城・犬山城・松江城そして『彦根城』の5カ所。政治的象徴としての外観の美しさだけでなく、城本来の機能である軍事面でも優れているところにロマンを感じます。夜間はライトアップされ、彦根市のランドマークとして市民に親しまれています。
名称
彦根城
住所
522-0061
滋賀県彦根市金亀町1−1
営業時間
8:30~17:00
定休日
無休
電話番号
0749-22-2742 (彦根城運営管理センター)
利用料金
個人(一般) 800円
個人(小・中学生) 200円
CONTENT

彦根城の優れた軍事面

三重櫓

「西の丸」の西には櫓が立ち、さらに西に張り出した出曲輪との間には深い堀切が設けられているのですが、裏手からの敵に備えた守りの要とされていました。「三重櫓」はこの裏手を見下ろす位置に設けられ、平時には琵琶湖を監視する役目もあったようです。

現存しているどのお城よりも江戸時代そのままの城郭の姿が保たれているのも『彦根城』の魅力で、一歩足を踏み入れればタイムスリップしたような気分に。歴史好きな人たちはもとより、実際に見て回ることでファンになる人も多いはず。

解体の危機を回避し歴史を語る存在として在り続ける

彦根城

『彦根城』の歴史は江戸時代までさかのぼります。その地には元々「佐和山城」があり、1590年(天正18年)には石田三成が城主となりました。5層もの天守を構える立派な城だったそうですが、関ヶ原の戦いで石田三成が破れ井伊直政が城主になると、1606年(慶長11年)『彦根城』築城にともなって廃城となります。勝利した徳川家康が消し去りたかったのではないかもと言われています。

20年の歳月をかけてついに完成すると井伊直孝が城主に。廃城になった「佐和山城」にあって現在も残っているものは「石田群霊碑」だけ。存在はあまり知られておらず、許可なしでは立ち入ることのできない「清凉寺」にあるそうです。その後、明治時代初期の廃城令によって『彦根城』は解体されそうになりますが、明治天皇が保存するよう大命を下されたおかげで免れることができました。

そして1952年に天守閣などが国宝とされ、1987年には「彦根城博物館」も建立。そこから10年も経たないうちに天守閣の大改修が完了となるのです。2007年に国宝彦根城築城400年を祝うお祭りも無事に開かれ、今も多くの人々に見守られています。天守はもちろんですが現存しているのは“太鼓門櫓及び続櫓”“西の丸三重櫓及び続櫓”“二の丸佐和口多聞櫓”“天秤櫓”“馬屋”の5棟。これらは国重要文化財として大切に扱われています。

戦の影が残る文化財の造りと心落ち着く景色に感動

彦根城天秤櫓

重要文化財として大切にされている場所、特に見逃したくないスポットをご紹介。大手門と表門からの両坂道を登りつめたところにあるのは「彦根城天秤櫓」。かけられた橋は戦時には落とすと伝えられていました。表門山道や大手門山道を上がってきた敵兵は、高い石垣を登らないと本丸へ侵入できないようになっているんです。

建物土台の石垣は向かって右側が築城当時の打込みハギ積み、左側が江戸時代後期の改修による落とし積みなので違いにも注目してみてください。

城全体に響くようにと鐘の丸より移された「時報鐘」は今も定時に鐘がつかれ“日本の音風景百選”に選ばれています。より美しい音色にしようと鋳造の際に大量の小判が投入されました。

隣接する「聴鐘庵」ではお菓子付きの薄茶がいただけますよ。

「玄宮園」は下屋敷である現在の「楽々園」に伴う後園として江戸時代前期に造られた大規模な池泉回遊式庭園。池泉には大小4つの中島があり、さまざまな形式の橋が架けられています。紅葉をはじめ木々や草花が四季折々の表情を見せてくれるのも魅力です。

そのほか“鳳凰が大空に向かって舞い上がる場所”という意味で名付けられたとされる恰好の高台「鳳翔台」など、ゆっくりと眺めたい場所がたくさんあるので是非足を止めてみてください。

歩くだけでもわくわくする『夢京橋キャッスルロード』

夢京橋キャッスルロード

彦根城の石垣を抜けてお堀にかかる京橋を渡った先にある通り、その名も『夢京橋キャッスルロード』。江戸時代の城下町を再現した道沿いには地元ならではの商品を扱うお店が軒を連ね、いずれも白壁に黒格子の町家風に統一されているのが小江戸情緒たっぷりです。古き時代と新しい時代が交差する面白いスポットを歩きながらふらっと寄り道すれば、きっと面白い品々が出迎えてくれますよ。

彦根藩三十五万石にちなんだ米俵型の最中「三十五万石」で知られているのは『菓心おおすが 夢京橋店』。粒あんたっぷりの最中を一口食べればどこか懐かしい気持ちになります。
銘菓「埋れ木」でおなじみの店『いと重夢京橋店』では、カルカンと栗羊かんで白壁と石垣を表した「彦根路」や抹茶チョコレート餡を使った珍しいダクワーズ「茶あわせ」など、様々なお菓子が手に入ります。
彦根の伝統工芸品「彦根蝋燭」が買える『夢京橋あかり館』もオススメ。和洋のろうそくが多彩にそろうほか、特産品の彦根綿布を使用した綿ふきんやバスタオルもあってお土産にぴったり。キャンドルづくり体験もできますが、予約優先なので気になる人は事前にチェックしておきましょう。
ミュージアムやカフェも併設されていて思わず長居してしまいそうです。

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