【八幡堀】商人の発祥と発展、町の繁栄に大きく貢献した場所
- PREFECTURE
- 滋賀県
- INTEREST
- 歴史
滋賀県近江八幡市宮内町
昔の人々の必死の努力の末に蘇った風情ある町並み
交通路や生活の場として長らくその役目を果たしていた『八幡堀』ですが、生活スタイルが変わりだした昭和30年代にもなると忘れられた存在になり無用の長物から公害源にまでなってしまいました。昭和47年に近江八幡青年会議所が「我々が存在するのも八幡堀があったからであり、観光目的としてではなくまちの歴史が詰まった堀を守らなければならない」という思いで復元を呼びかけました。
そして市民と行政が協力し連携をとりながら少しずつ回復を遂げ、今では趣のある風景が戻り時代劇の格好の撮影の場ともなっています。江戸時代の面影を色濃く残す『八幡堀』周辺の景観はどこを切り取っても絵になり、一歩足を踏み入れるとまるで時代劇に迷い込んだかのような気分に浸れますよ。年間を通じて多くのロケが行われているのでタイミングが良ければ撮影現場に遭遇するかも。
静かな水路とその水路沿いに連なる柳の樹々は白壁の土蔵群に映え、努力の末蘇った水路には屋形舟が浮かびます。風情な『八幡堀』の景色は重要文化的景観にも選定されているほど。日々の喧噪を忘れ、ゆったりとした気分で遊びに行ってみてはいかがでしょう。
近江牛をはじめオシャレで美味しいグルメを堪能
『八幡堀』を開いたおかげで盛んになった城下町。今もグルメは日々進化し続け、古今東西から訪れる観光客を魅了し続けています。一度は食べておきたい日本三大和牛の近江牛を扱うお店はたくさんありますがいくつかご紹介。
アウトレット竜王店にも姉妹店がオープンし知名度がさらに広がった『近江牛 岡喜本店』では焼き肉からしゃぶしゃぶ、御膳まで展開。お肉がみずみずしく食べやすいと好評で、口の中に入れた瞬間とろけてしまうんだとか。シェフが目の前で調理してくれる『毛利志満』は料理長おまかせの牛肉尽くしコースなどがあり、贅沢ランチやお祝いのシーンで利用する方も多い人気店です。
カジュアルにがっつり食べたい人は『ほりかふぇ』の近江牛ステーキ重がオススメ。ペットと同伴できるテラス席もあり『八幡堀』を望みながら食事ができますよ。
また少し変わった店舗として、国の有形文化財に指定されている築110年の木造和風建築で営む『近江八幡ユースホステル』の中にある『ハコ テ アコ』で食事をするのも滋賀の思い出にぴったり。近江牛合挽ミンチの煮込みハンバーグや牛すじのカレーライスなど、クオリティの高さも好評です。
厳選素材を使ったイタリアンなら『Da Koji』。目にも美味しいメニューとオシャレな空間にきっと大満足できるはず。
定番から穴場まで!多種多様で選びきれないお土産たち
観光や旅行の醍醐味のひとつお土産も忘れちゃいけません。歴史を感じる街散策のお供にもぴったりな和菓子、日牟禮ヴィレッジの老舗『たねや』の代表銘菓「ふくみ天平」は定番のひとつ。食べる直前に近江の糯米を使った芳ばしい最中種で求肥入りの粒あんを挟む、ちょっと贅沢な気分にななれるお菓子です。
若い世代を中心に注目を集める『クラブハリエ』のバウムクーヘンも手土産にぴったり。ドーナツも美味しいと定評があるので合わせてチェックしてみては。焼き立てバウムを食べたい場合は『ラコリーナ近江八幡』へ足を伸ばしてくださいね。
お酒が好きなら美味しい漬物に出会える『山上 日牟禮店』へ行ってみてください。地元の宿泊施設等で扱われており、そのおいしさにチェックアウト後お店を探すという観光客も多いんだとか。試食をしながら選べるのですが、チーズとの相性がよかったりするのでおつまみ感覚でもいただけちゃいます。
料理につかえる手土産として『麩惣』の丁字麩もオススメです。嘉永年間から6代続き味と技を守って160余年、舌触りのよさともちもち食感が特徴です。
意外なお土産屋としては『ふとんの西川』。名前の通りもちろん寝具などがメインではあるのですが、どらやき・みたらし餅・お麩ラスクを取り扱っているんです。いずれもお店らしさを出しつつ近江八幡の地元色を添えたお菓子屋さんとのコラボ商品。ふとん屋さんで買ってきたというお土産話を添えて穴場の逸品をプレゼントしてみては。
知っておきたい八幡堀のこと
現在は堀に沿って白壁の土蔵や旧家が立ち並び、日牟禮八幡宮の大鳥居や白雲橋などがあり歴史情緒たっぷり。一帯には『かわらミュージアム』をはじめ、文化財の旧西川家住宅や旧伴家住宅、近江商人屋敷の町並みが続く新町通りや永原町通りなど、見どころが多く歴史散策にも最適です。またその街並みはロケ地としても有名で、ドラマ・映画好きの聖地としても人気を博しています。