【下呂温泉】84度という高い温度で湧いている天然温泉が魅力

1000年もの歴史をもつ“美人の湯”と歴史的な街並みを堪能

10万年前に噴火した火山と言われる湯ヶ峰、最初の下呂温泉はこの頂上付近で発見されました。しかし突然沸かなくなり飛騨川の河原で再び発見されるのですが、それを見つけたのは一羽の傷ついた鷺（さぎ）が知らせたおかげという伝説が残っています。

温泉が平地に移動したことで利用が便利になり、そこから名泉の評判が広がっていきました。1000年の歴史をもつ下呂温泉の源泉温度は最高84℃、供給温度は55℃。またpH値8.5以上であれば“アルカリ性単純温泉”と呼ばれ美肌効果が期待できるのですが、下呂温泉は正真正銘のアルカリ性かつ天然温泉でとにかく滑らか。温泉らしくない無色透明さも、一歩足を踏み入れたらそのマイルドさに驚くでしょう。まさに“美人の湯”と呼ばれる所以です。

含有物質が温泉水1kg中に1000mg未満と少ないため泉質による刺激が少ないためキメ細かい肌になるんです。そんな良質な温泉を将来にわたって安定供給するため、温泉の集中管理システムを導入しているのも特徴。そのためすべての加盟旅館で同じ泉質の源泉に入浴ができます。そして下呂温泉の醍醐味といえばなんといっても情緒ある風景。豊かな山々に囲まれ季節によって変わる景色、どこかレトロで懐かしさの残る街並み…温泉の気持ちよさと安らぎのひと時を堪能してください。

じっくり温泉を堪能したい湯巡り派？観光ついでの足湯派？

加盟旅館だけでなくコンビニ、土産店でも手に入れることができる湯めぐり手形。紐に鈴がついていいる将棋のコマのような見た目も可愛く、旅の記念やお土産にもぴったりです。裏に“湯名人”のシールが貼ってあり、温泉に入るときに1枚ずつはがしていくというシステムになります。宿をとらない日帰り旅行の時などにも使えますし、有効期限は半年あるので購入した当日と翌日はもちろん、何度かの旅行に分けて使うこともできるのが嬉しいですね。

加盟旅館はたくさんありますが、飛騨川を望むロケーションと開放感抜群の露天風呂に定評のある『望川館』は有名な旅館のひとつ。こども用に浅いお風呂があったり、畳が敷いてあったりといった優しい遊び心も。日本庭園も素晴らしく、その中にある足湯もたまりません。また江戸時代から続く『山形屋』も人気で、竹やもみじの緑陰や飛騨川のせせらぎの心地よさはまさに至福。玄関横に天然石を削り出して作った“手湯”もあり、冷え性や肩こりなどの解消にもいいそうです。

効率よく温泉街を回りたい、何度も着替えるのはちょっと…という方は足湯のはしごがオススメ。さるぼぼ七福神社内にあり運気や金運をアップできるといわれている「さるぼぼ黄金足湯」、下呂温泉で最初に造られたという木造りの湯船とベンチだけのシンプルな「鷺（さぎ）の足湯」、24時間利用ができて併設されたお店ではオリジナル温泉コスメも買えちゃう「湯あみ屋」などなど、個性豊かな足湯がたくさんあるので観光・散策がてらに足を温めていきましょう。

温泉街にある粋なお店で絶品ご当地グルメをとことん楽しもう

下呂の観光なら食べ歩きやお土産探しも忘れてはいけません。気軽に食べられるご当地グルメは欠かせませんよね。地元産の下呂牛乳を使ったプリンは、その見た目の可愛らしさから女性を中心に虜に！映えグルメとしても好評です。

ちょっと小腹が空いたらあぶり握り寿司もオススメ。おせんべいにのせて提供される握り寿司は飛騨牛の霜降り・赤身、そして飛騨納豆喰豚の3種類がありますが、全て食べ比べできるセットで欲張ってみて。とろける舌触りと肉の旨味に驚きます。

珍しいものを探しているなら『ゆあみ屋』の温玉ソフトを是非。温泉たまごとソフトクリームを組みあわせたユニークな一品は話のネタにもぴったりです。パフェのようになっているので足湯のお供にしたらもう最高！

和菓子ならとちの実せんべいも老若男女に愛されています。手作業で焼き上げる楕円形のおせんべいで、とちの実のビターな風味が後を引きます。温泉街を歩いているとつい寄り道したくなるグルメがいっぱい。漂ってくる匂いや看板の渋さに惹かれたら足を止めてみてくださいね。

温泉について深く知れる博物館にも行ってみよう

温泉好きなら湯ノ島ににある『下呂発温泉博物館』も訪れておきたいスポット。温泉を化学と文化の両面から紹介している珍しい専門博物館で、5つのコーナーで誰もが楽しくわかりやすく学べる展示がされているので家族連れにも好評です。

歩行浴ができる足も併設されているので、ひと休憩したい時にもぴったりですよ。時間を忘れてゆっくり温泉に浸かるもよし、隅々まで足を伸ばしてディープな観光をするもよし、何度訪れても下呂温泉の魅力は尽きません。