【湯の山温泉】豊かな自然の中で浸かる極楽湯
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織田信長の伊勢進攻で三岳寺が焼き討ちにあって衰退するも、江戸時代に温泉湯宿として再興。明治10年の西南戦争のおりには負傷兵の臨時療養所に充てられるなどして活気を取り戻していきました。
温泉の発見から栄枯盛衰を繰り返しながら今日まで続いてきましたが別名“鹿の湯”とも呼ばれているそうです。現在は10数軒ほどのホテルや旅館があり、宿泊はもちろん日帰りでの温泉利用ができる施設も。歓楽街化しておらず、ファミリーの行楽や鈴鹿山脈のレクリエーション・レジャーの拠点として利用されています。
三重県三重郡菰野町菰野8522(湯の山温泉協会)
別名「鹿の湯」とも呼ばれる湯の山温泉の伝説
ある一頭の鹿が傷ついた足をある谷川で癒しており、それを見ていた木こり。気持ちよさそうにしているところに狩人が現われて鹿を狙っていたため、大声をあげて鹿を逃がしてあげたんだそう。後日木こりの元に鹿が訪ねてきてケガに効くお湯が沸き出ている谷川を伝えたと言います。その話はまたたく間に遠い村々や町にまで広がったようす。
そして昭和25年には愛知国体の登山競技開催地となったことで全国に知れわたり、昭和34年には『御在所ロープウエイ』の開通で爆発的な人気を集めました。
鹿も負傷兵もそして現代人も癒される『湯の山温泉』の効能
『湯の山温泉』の効能は胃腸病、神経痛、外傷などに効果的と言われているほか、美肌の特効薬として女性にも人気があります。
泉質はアルカリ性ラジウム泉(アルカリ性放射能泉)。人間の体は弱アルカリ性でできており、疲れてくると酸性化していきます。アルカリ性の温泉は肌に優しいだけでなくその酸化した体を弱アルカリ性に戻してくれるんだとか。
“放射能”と聞くとやや身構えてしまいそうですが、痛風・関節リウマチ・強直生脊椎炎にも良いとされているんです。放射線は浴用や飲用でも体内に吸収されますがすぐに体外に排出されます。微量な放射線で体に負荷をかけることをホルミシス効果と言い、免疫力が上がるんだそうですよ。と言っても浸かりすぎにはご注意を。
基本的には無臭で無色透明なので刺激は少ないと思いがちですが数ある温泉の中でも刺激は強めの泉質。湯あたりになってしまうと頭痛や目まいなどの体調不良をきたすことがありますので、休憩しながらゆっくり体を温めてください。もし一度湯あたりになってしまったとしても自分の体に合わないというわけではありません。
どの温泉にも言えますがその時の体調や体の慣れなどもありますので、気負いせず放射能泉を楽しんでくださいね。
こだわりの食材を使った絶品グルメを自然の中でご賞味あれ
自然豊かなエリアだからこそ堪能したいのがジビエ料理。この地区の人気でもあるイノシシは淡白でクセがなく、お鍋で煮込めば煮込むほど旨味が増します。鴨を使った料理も、こっくりとした濃厚な脂がとても美味で人気。
川魚はその時々の旬モノをシンプルに塩焼きで食べるのがオススメ。ほか、うなぎを提供するお店もあり、捌きたては身がふわっとして臭みもなく本来の旨味を最大限に生かすんだとか。焼き立てのパリッとした食感もたまりません。最高鮮度、まさに出来立ての美味しさは一度食べたら虜になること間違いなし。
寄り道は季節ごとに楽しめる御在所や極上の休日空間へ
湯の山温泉の周辺は観光スポットも盛りだくさん。他県からも大勢の人が訪れる『御在所ロープウェイ』はどの季節でも楽しめるのが魅力のひとつ。標高800mの山麓駅から1400mの山頂駅までのみちのりは片道2,549m、約15分かけて進みます。1分に1本の出発間隔で混雑しにくく、ペットもキャリーケースに入れば乗車OKというのも嬉しいポイント。
平地よりも訪れの早い春は新緑が芽吹きだし、御在所岳の代表の花であるアカヤシオの花をはじめたくさんの花が麓から咲いていきます。夏は涼しく青い空と緑の山々のコントラストは開放感たっぷり。秋は10月頃に山頂から紅葉をはじめ『湯の山温泉』まで1か月かけて下りていきます。赤黄緑が織りなす色彩は見る人みんなの心に残る美しさです。山が真っ白に変わる冬も見逃せません。気象条件が揃えば自然の造形物である樹氷が見られますよ。
そして山頂でしか食べられない「御在所カレーうどん」も大好評。もちもちの伊勢うどんを使用しています。季節により移り行く景色、南アルプスの絶景を眺めながらの空中散歩と限定グルメで思い出を作って下さい。
また『アクアイグニス』も是非寄ってほしいスポット。その名前には“火と水”という意味があり、癒しと食をテーマにした複合温泉リゾート施設となっています。魅力あふれる料理は腕のある職人たちによって素材作りにまでにこだわり、特別感のある空間は美術家やデザイナーなど多様なクリエイターによって構成。